副業をしている会社員や、育休中の方が、リスキリングとしてマーケティングの講座を受けるとき、気になるのが「自分も教育訓練給付金を使えるのか」ではないでしょうか。結論からお伝えすると、会社員として雇用保険に入っていれば、副業中でも教育訓練給付金は使えます。育休中も、雇用保険に入ったままであれば対象になりえます。一方で、個人事業主やフリーランスとしてだけ働いている方は、原則として対象外です。

とはいえ、給付金の要件は細かく、受講を申し込んでからでは間に合わない手続きもあります。せっかく学ぶなら損はしたくないけれど、何から確かめればいいのか分からない。そう感じている方も多いと思います。

この記事では、YOUSEED株式会社で給付金の対象講座を運営している僕、田原が、自分が使えるかの見分け方、いくら戻るか、受講前にやること、講座の選び方を順にお伝えします。僕自身、会社員時代は副業でいくつも失敗してきたので、働きながら学ぶ大変さはよく分かるんですよね。

それでは、一緒に見ていきましょう。

副業中や育休中でも、教育訓練給付金は使える?

教育訓練給付金を使えるかどうかは、雇用保険に入っているかどうかでほぼ決まります。教育訓練給付金は、雇用保険に入っている人や、雇用保険をやめてから1年以内の人が、国の指定した講座を受けて修了したときに、受講費用の一部が戻ってくる制度だからです(ハローワークインターネットサービス:教育訓練給付制度)。

今の働き方 教育訓練給付金 確かめること
会社員(副業あり) 対象になる 雇用保険の加入期間
育休中の会社員 対象になりうる 雇用保険に入ったままか、加入期間の数え方
会社を辞めて1年以内 対象になりうる 辞めた日から受講開始日までの期間
個人事業主・フリーランスのみ 原則として対象外 会社を辞めてから1年以内かどうか

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あなたの場合は、どれに当てはまりますか? ここからは、それぞれの立場で何を確かめればよいかを見ていきます。

会社員として雇用保険に入っていれば、副業中でも対象

会社員として雇用保険に入っているなら、副業をしていても教育訓練給付金は使えます。受給の要件は雇用保険の加入期間などで、副業をしているかどうかは要件に含まれていません。

副業でWEBの仕事を始めた方が、集客や売り方を体系的に学びたくなる場面は多いんですよね。会社員のうちに給付金を使って学んでおくのは、費用を抑えるという意味でも理にかなった選択です。

育休中は、雇用保険に入ったままなら対象になりうる

育休中でも、会社に籍があり雇用保険に入ったままであれば、教育訓練給付金の対象になりえます。実際に、私たちの講座にも、育休中に給付金を使って受講した方がいます。ただし、加入期間の数え方などは人によって条件が変わるため、受講を決める前に、住んでいる地域のハローワークで確かめてください。

手続きそのものは、育休中だからといって特別なことはありません。むしろ工夫が要るのは、学ぶ時間の確保のほう。育休中に受講した方は、ご両親やパートナーに子どもを見てもらえる時間をあらかじめ決めて、その時間に講義を受けていました。給付金を使うには講座を修了する必要があるので、最後まで続けられる時間のつくり方を、申し込む前に家族と話しておくと安心です。

個人事業主・フリーランスだけで働く人は、原則として対象外

個人事業主やフリーランスとしてだけ働いている方は、雇用保険に入っていないため、原則として教育訓練給付金は使えません。例外は、会社を辞めてから1年以内に受講を始める場合で、会社員時代の加入期間が要件を満たしていれば対象になりえます。

独立を考えている会社員の方は、辞める前に学ぶか、辞めてから1年以内に始めるかで、給付金を使えるかどうかが変わります。独立のタイミングを決めるときに、あわせて考えておきたい点です。

教育訓練給付金でいくら戻る?3つの種類と給付率

戻ってくる金額は、講座がどの種類に指定されているかで決まります。教育訓練給付金には「専門実践」「特定一般」「一般」の3種類があり、いちばん手厚い専門実践なら、条件しだいで受講費用の最大80%が戻ります(厚生労働省:教育訓練給付制度)。

種類 基本の給付 条件を満たしたときの給付
専門実践教育訓練 受講費用の50%(年間上限40万円) 修了後1年以内に雇用されると70%(年間上限56万円)、賃金が5%以上上がると80%(年間上限64万円)
特定一般教育訓練 受講費用の40%(上限20万円) 資格の取得などをして修了後1年以内に雇用されると50%(上限25万円)
一般教育訓練 受講費用の20%(上限10万円) なし

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受講費用は、いったん自分で講座に支払います。給付金は、そのあとハローワークに申請して受け取る流れです。講座の案内に「最大〇%戻る」とあっても、どの種類のどの条件での数字なのかは、申し込む前に確かめておきましょう。

雇用保険の加入期間は、初めてなら1〜2年以上

必要な雇用保険の加入期間は、原則3年以上です。初めて教育訓練給付金を使う場合は、専門実践が2年以上、特定一般と一般が1年以上に短くなります(ハローワークインターネットサービス:教育訓練給付制度)。

転職したばかりの方でも、前の会社での加入期間を通算できることがあります。自分の加入期間が分からないときは、ハローワークで照会できるので、迷ったら先に聞いてしまうのが早道です。

マーケティング講座を申し込む前にやること

教育訓練給付金を受け取るには、講座を申し込む前に、ハローワークでの手続きを済ませておく必要があります。とくに専門実践と特定一般は、受講開始日の2週間前までに手続きを終えていないと、給付を受けられません。順番は次の3ステップです。

ステップ1:講座が給付金の対象かを調べる

まず、受けたい講座が教育訓練給付金の対象として指定されているか、どの種類かを調べます。厚生労働省の教育訓練給付金 検索システムで、講座名や分野から探せます。

同じスクールでも、給付金の対象になっているのは一部のコースだけ、ということがあります。スクール名だけで判断せず、受けたいコースそのものが対象かを確かめてください。

ステップ2:管轄のハローワークを調べて、キャリアコンサルティングを受ける

専門実践と特定一般の講座を受ける場合は、住んでいる地域を担当するハローワークで「訓練前キャリアコンサルティング」を受け、ジョブ・カード(これまでの職歴や今後の目標をまとめた書類)を作ってもらいます。一般教育訓練の講座なら、この手続きは要りません。

受講生の手続きを見てきて、最初につまずきやすいのが「どこのハローワークに連絡すればいいか分からない」という点です。手続きができるのは、住所を担当する管轄のハローワークなので、「福岡県福岡市中央区 ハローワーク」のように、自分の住所の市区町村名で検索すると見つけやすくなります。

もう1つ知っておいてほしいのが、電話だけでは「この講座が給付の対象になるか」を教えてもらえないことが多い、という点です。まず電話で相談したい内容を伝え、そのときに当日はどの窓口に行けばよいかを聞いておく。そのうえで実際にハローワークへ行くと、手続きがスムーズに進みます。

ジョブ・カードは、職歴やこれからの目標を書き込む項目が多く、入力に思ったより時間がかかります。キャリアコンサルティングでは、なぜその講座を受けるのか、学んだあとどう活かしたいのかも聞かれるので、副業の売上を伸ばしたい、育休明けに仕事の幅を広げたいなど、目的を一言で話せるようにしておくと進みやすくなります。

ステップ3:受講開始の2週間前までに受給資格確認をする

ジョブ・カードを受け取ったら、受講開始日の2週間前までに、管轄のハローワークで受給資格確認の手続きをします(専門実践・特定一般の場合)。これを過ぎると、講座を修了しても給付を受けられません。

ハローワークへの連絡、ジョブ・カードの入力、キャリアコンサルティングの予約と、受講前の手続きには思ったより日数がかかります。講座の開講日から逆算して、1か月ほど前には動き出しておくと安心です。講座を決めたら、申し込みより先にハローワークへ連絡してしまいましょう。

修了したら、期限内に支給申請をする

講座を修了したら、期限内にハローワークへ支給申請をします。一般と特定一般は、修了日の翌日から1か月以内です。専門実践は、受講中の6か月ごとと修了後に申請し、70%や80%への追加分は、就職や賃金の上昇を確かめたあとに別に申請します(ハローワークインターネットサービス:教育訓練給付制度)。

給付金を受け取るまでの順番

  • 講座が給付金の対象か、どの種類かを検索システムで調べる
  • 「〇〇県〇〇市〇〇区 ハローワーク」で管轄を調べ、電話で窓口を確かめてから行く
  • (専門実践・特定一般)キャリアコンサルティングを受け、ジョブ・カードを作る
  • (専門実践・特定一般)受講開始日の2週間前までに受給資格確認をする
  • 講座に申し込み、修了したら期限内に支給申請をする

転職を考えているなら、キャリアアップ支援事業とも比べる

学んだあとに転職まで考えているなら、経済産業省の「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」も候補になります。こちらは在職中で、雇用主が変わる転職を目指す人のための制度で、講座の修了で受講費用(税別)の2分の1(上限40万円)、転職して1年続けて働くとさらに5分の1(上限16万円)が補助されます(リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業:転職をご検討の方)。

副業を伸ばしたい、今の会社で仕事の幅を広げたい、独立を見据えて学びたいという方には、転職を前提としない教育訓練給付金のほうが合っています。転職するかどうかで、使う制度が分かれると覚えておいてください。

給付金の対象というだけで、講座を選ばない

給付金の対象かどうかは、講座を選ぶ条件の1つにすぎません。それより先に確かめたいのは、学んだあと、売上や仕事につながる講座かどうかです。費用が半分戻っても、学んだことを使えなければ、残りの半分も時間も戻ってきません。

学んだあと、売上や仕事につながるかで選ぶ

講座を比べるときは、次の3つを確かめてみてください。教えている人が実務で成果を出しているか、自分の商品や仕事を題材にして学べるか、仕事や育児と両立しながら修了まで続けられる形式か、の3つです。

僕も昔、教材や塾をいくつも渡り歩いた時期がありました。いま振り返ると、実際に成果を出している人から学んでいなかったことが、遠回りの原因でした。ノウハウだけを受け取っても、それを自分の仕事に当てはめる考え方までは身につかなかったんです。

僕が主宰するWEBプランナー養成講座からは、市場価格の2〜3倍の単価でも選ばれる人や、1件100万円を超える案件を受注する人が多く出ています。学ぶ中身を、受講生それぞれの仕事に当てはめるところまで一緒にやってきたからだと考えています。

私たちの講座も、専門実践の給付金の対象です

YOUSEEDの「AI×WEBマーケティング実践講座」は、2025年10月に経済産業省のリスキル講座(第四次産業革命スキル習得講座)に認定されました。会社員向けのリスキリングコースは、教育訓練給付金の中でも給付率がいちばん高い専門実践教育訓練の対象です(教育訓練講座の指定番号:4012009-2520011-4)。WEBプランナー養成講座も、教育訓練給付金の対象になっています。

講座は平日の日中にオンラインで行い、録画でも見返せます。たまに対面で会う機会もあるので、子育て中で遠出しにくい方でも、オンラインを中心に学びながら仲間とつながれます。育休中や子育て中に修了した受講生もいるので、続けられるかどうか不安な方も、まずは相談してみてください。

AIで文章や画像をつくる作業は速くなりましたが、誰に何をどう届けるかを決めるのは、いまも人の仕事です。僕自身、2025年にはAI時代に学ぶことの価値に悩み、そこからAI活用に本格的に取り組んできました。その中で分かったことを、講座の中身に入れています。

よくある質問

講座を途中でやめたら、給付金はどうなりますか?

途中でやめると、原則として給付金は受け取れません。教育訓練給付金は、指定された講座を受講して修了した場合に支給される制度だからです。仕事や育児と両立できる受講形式かどうかを、申し込む前に確かめておきましょう。

教育訓練給付金は2回目でも使えますか?

前回の給付から3年以上たっていれば、使える可能性があります。受講開始日の前日から3年以内に教育訓練給付金を受けている場合は、支給されません。また、2回目は前回の受講開始日より前の加入期間を数えないため、加入期間の要件もあらためて確かめてください。

会社を辞めたあとでも使えますか?

辞めてから1年以内に受講を始めるなら、使える可能性があります。雇用保険の資格を失った日の翌日から、受講開始日までが1年以内であることが条件です。独立や転職のタイミングと重なる方は、早めにハローワークで確かめておきましょう。

副業の収入があっても、教育訓練給付金の対象になりますか?

はい、会社員として雇用保険の要件を満たしていれば対象になります。副業の収入があるかどうかは、受給の要件には含まれていません。

講座に申し込んだあとでも、手続きは間に合いますか?

受講開始日の2週間前までに受給資格確認を終えられるなら、間に合います(専門実践・特定一般の場合)。開講日が近い講座に申し込んだときは、すぐに管轄のハローワークへ連絡してください。2週間前を過ぎてしまった場合は、次の開講日に合わせて受講を始めるのも1つの方法です。

まとめ

副業中でも、育休中でも、雇用保険に入っていれば教育訓練給付金を使える可能性があります。受講前の手続きを順番どおりに済ませ、給付金の対象というだけでなく、学んだあと売上や仕事につながる講座を選ぶ。この2つを押さえておけば、給付金を受け取りながら、学んだことを仕事に活かせます。

教育訓練給付金でマーケティングを学ぶときの要点

  • 使えるかどうかは、雇用保険に入っているかで決まる
  • 個人事業主・フリーランスのみは原則対象外。会社を辞めて1年以内なら例外がある
  • 戻る額は種類で変わり、専門実践なら条件しだいで最大80%
  • 専門実践・特定一般は、受講開始日の2週間前までに管轄のハローワークで手続きする
  • 講座は、学んだあと売上や仕事につながるかで選ぶ

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